2018年度の診療報酬改定をめぐるこれまでの議論では、DPC制度関連の見直しの方向性も少しずつ見えてきている。来年度には、DPC対象病院が急激な減収になるのを防ぐ「調整係数」がなくなり、DPC病院群ごとに設定する「基礎係数」と、病院ごとの「機能評価係数II」の評価に完全に置き換わる。このため、置き換えに伴う病院経営への影響を和らげる「激変緩和措置」と並び、機能評価係数IIの評価の見直しも関心事になる。【兼松昭夫】
■改定に伴う報酬の変動を来年度から緩和へ
このうち激変緩和措置について厚生労働省は、中央社会保険医療協議会のDPC評価分科会の8月4日の会合で、調整係数の置き換えが完了する来年度への対応と、20年度以降への対応に分けて対応案を示した。
DPC対象病院の激変緩和措置は、調整係数の段階的な廃止が始まった12年度の報酬改定で初めて行われた。調整係数の評価が置き換わるのに伴う病院経営への影響を和らげるのが目的で、これまでの3回は診療報酬の変動率の推計値が「プラスマイナス2%」を超える病院が対象だった。
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