【吉備国際大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 京極真】
Q. うちの病院と連携している訪問リハビリ事業所のことで 困っています。先日、ある患者さんが当院の外来診察に来たとき、 「訪問リハの看護師の態度が悪い」と相談してきたことがあります。 そう言われても、別の組織なので実態を確認しにくいし、 当院から注意するのも…。 異なる組織間で連携するのは、病院内の連携よりも困難に感じます。 どうしたらうまくいくのでしょうか。 |
(1)状況と目的を共有し、(2)目的のために役立ちそうな方法を実行します。その上で、組織ではなく、目の前にいる「人」とのつながりにしっかり意識を向けましょう。
■まずは連携の「共通ルール」を
多職種連携とは、異なる専門性を持つ人たちがコラボレーションすることです。地域包括ケアシステムにおいては当然、同じ病院・施設内のみの連携にとどまらず、組織間連携も含まれます。
多職種連携の基本中の基本は、本連載を通して繰り返し説明しているように、
(1)状況と目的の共有を行う
(2)目的の達成に役立ち得る方法を遂行する
-ことです =第7回「初心者でもできるスムーズな連携のコツ」参照= 。
これは、どんな形の多職種連携にも通用する共通ルールです。従って、組織間連携でもこの2つのルールが適用されます。
では、異なる組織間の連携が同一組織内の連携よりも困難に感じるのは、なぜなのでしょうか。ここを解明すると、組織間連携のもう一つのポイントが明らかになります。
次回は11月25日5:00配信を予定しています
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