【株式会社医療経営研究所 伝え方コンサルタント 佐藤健太】
皆さん、こんにちは!
伝え方コンサルタントの佐藤健太です。病院現場におけるリーダー育成をテーマにお伝えしているこの連載、前回は未熟なリーダーがかかりやすい“4つの病気”の一つとして、部下に仕事を任すことができない「自分でやった方が早い病」について説明しました。今回は、「部下を甘やかしてしまう病」を取り上げます。
「厳しくしかって、部下が辞めてしまったら大変です。うちの病院は人員にあまり余裕がなくて、看護師は特に不足していますから。それに、私だって厳しいことばかり言って部下に嫌な印象を持たれたくはありませんし…。ですから、よほどのことがない限り、部下をしからないようにしています」
これは、ある病院のリーダー研修で、参加者の看護師長Mさんが話していた言葉です。この日の研修のテーマは「褒め方、しかり方」。このMさんに限らず、最近はさまざまな事情により、部下をきちんとしかることができないリーダーが増えてきているようです。
人材育成において、褒めて育てることはとても有効なのですが、一方、人はしかられることで初めて気付くことも多いものです。辞められたくない、嫌われたくない一心でしかることから逃げ、部下を甘やかしてしまっては、リーダーとしての役割を全うしているとは言えないでしょう。
■しかれないのは、適切なしかり方を知らないから!?
しかると嫌われるから-。
「部下を甘やかしてしまう病」 にかかっているリーダーは、よくこう言います。
でも、これは事実でしょうか? 私はそうは思いません。部下がきちんと理解して納得できるようなしかり方さえできれば、部下の成長につながることはあっても、嫌われることはないと思うのです。
では、どんなふうにしかればいいのでしょうか。
次回配信は7月1日5:00を予定しています
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