キャリアブレインが主催する介護経営者向けセミナー「明日から使えるノウハウ伝授 介護施設の短期収益回復術」がこのほど、東京都内で開かれ、経営コンサルタントで、株式会社スターコンサルティンググループ代表取締役の糠谷和弘氏が講演した。糠谷氏は、来年4月に施行される介護保険法改正の概要などを説明した上で、法改正や介護報酬改定への対応以前に力を入れるべきポイントとして、「採用・教育」と「人気施設づくり」を上げた。【ただ正芳】
解説・介護保険部会の取りまとめ(2013/12/27)
尖った介護経営 Vol.1(2013/11/13)
糠谷氏は、今後の医療・介護保険制度改正の大まかな方向性として、高齢者を病院や施設に入院・入所させず、地域でできる限り生活させようとする仕組みが、さらに強化されると解説。厚労省が医療・介護制度改正の目標年の一つと位置付ける2025年には、「(医療・介護業界は)今とは全く違う業界構造となっている」と指摘した。 また、来年4月に予定される介護保険制度改正までに準備できることとして、訪問看護ステーションの立ち上げや積極的な看護師確保といった医療ニーズへ対応できる体制の強化や、高齢者住宅事業への参入など保険外事業の徹底した推進などを紹介した。 その一方、かつてはうまく運営できていた法人が人材の採用や定着に苦しみ始めたケースや、競合他社が増えることで「集客」に苦戦するケースが増えていると指摘。特にこうした法人は、制度改正への対策に取り組む前に、「採用・教育」と「人気施設づくり」に力を入れるべきと述べた。 このうち「採用・教育」は、収支改善のために取り組みが急務とし、具体的には▽理念・行動基準の浸透▽社内一体化の仕組みづくり▽評価制度・キャリアパス構築▽情報共有の仕組みづくり▽賃金・待遇の見直し―が必要とした。また、「人気施設づくり」の実現にむけては、コンセプトの見直しと、それに伴う主力サービスへの選択と集中や成果の出せるプログラムの開発、営業・広報の徹底改善といった活動に取り組む必要があるとした。
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