中央社会保険医療協議会(中医協、会長=森田朗・東大大学院教授)は1日、2012年度診療報酬改定に向けた個別の改定項目の議論を一巡させた。厚生労働省では、次の中医協総会に、主立った診療報酬の点数を盛り込んだ12年度報酬改定の答申書案を提示する。同省では、診療報酬改定案の答申を2月中旬までに得たい考えで、中医協による点数配分の議論は大詰めの段階に入った。ただ、一回の来院で複数の診療科を受診する、いわゆる「複数科受診」の再診料(一般病床が200床以上は外来診療料)の取り扱いに関しては、幾つの診療科まで算定を認めるかや、2つ目以降の診療科の算定を何点にするかをめぐり溝があり、決着は持ち越しになった。同省が次の中医協総会に具体案を出す。
薬剤師による病棟業務を評価する「病棟薬剤業務実施加算」(同)は、まず一般病棟に限定すべきだという慎重論があったが、療養病棟と精神病棟にも導入する形で最終決着した。12年度以降、加算の導入による効果を調査・検証する。
このほか、患者からの問い合わせに時間外に対応する診療所を評価する現行の「地域医療貢献加算」(3点)は、名称を「時間外対応加算」とし、診療所の取り組み度合いに応じて点数設定を3段階に再編する。
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