病院と診療所間や特定の地域への医師の偏在を是正するため、診療所が過剰な地域では診療報酬の単価を引き下げるべきだとする提言を財政制度等審議会がまとめたのを受けて、日本医師会の松本吉郎会長は22日の定例記者会見で、提言は「典型的な机上の空論だ」と批判した。【兼松昭夫】
松本氏はその上で、医師の偏在について、「1つの手段で解決するような魔法の杖は存在しない。あらゆる手段を駆使して複合的に対応する必要がある」と述べ、具体策を丁寧に議論する必要があるという認識を示した。
医師の偏在解消を巡って武見敬三厚生労働相は、年末までに具体策を取りまとめる考えを示している。
財政審が21日にまとめた財政運営に関する提言(春の建議)では、病院と診療所の間や特定の地域への医師の偏在を是正するため、診療所に支払われる診療報酬を適正化したり、将来的に地域別の診療報酬体系に移行することを視野に、当面の措置として診療所が過剰な地域で診療報酬の単価を引き下げたりするなどの対応を求めた。
これに対して松本氏は22日の会見で、「診療所の過不足の状況に
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