全国1,562カ所の介護老人保健施設(老健)の41.6%が2022年度決算で赤字だったことが、福祉医療機構のリサーチレポートで明らかになった。人件費率や経費率の上昇により事業利益率が低下したことで、赤字施設の割合が前年度から7.9ポイント増加。機構では、著しい経営悪化の状態が続いているとし、「利用率を高めて費用に見合った収益を確保していくことが経営改善には欠かせない」と指摘している。【松村秀士】
■各類型も老健全体と同様の傾向
機構は、貸付先の1,562カ所の老健から報告があった22年度決算のデータを使って経営状況を分析した。
それによると、1,562カ所の老健の事業収益に対する事業利益の割合(事業利益率)は0.8%で、21年度から2.1ポイント低下した。
施設の利用率は、入所が0.3ポイント低下の87.7%、通所では0.7ポイント低下の61.0%となった。一方、入所単価は1万4,345円と103円上昇した。
費用面では、
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