新型コロナウイルスの感染が広がる中で熱中症への適切な対応を促そうと、日本救急医学会など4学会のワーキンググループは、2020年に作った予防や診断・治療に関する手引きを改訂した。新型コロナと熱中症の予防を両立させるため、職場や教室など人が集まる屋内では、自然な風の流れが生まれるように2方向の窓を開けて換気を適切に行いながら、エアコンの温度設定を調節することを求めている。【兼松昭夫】
また、健常な成人がマスクを着用しても熱中症の危険因子になる「根拠はない」と指摘した。これは、若年の成人6人を対象に行われた研究結果が根拠で、高齢者や小児ではマスクの着用が危険因子になるかどうかの報告がないという。
手引きは日本救急医学会のほか、日本臨床救急医学会・日本感染症学会・日本呼吸器学会で構成するワーキンググループが20年に初版を作った。改訂版には、その後の2年間で集められた新たな知見や、従来のエビデンスを反映させた。
新型コロナと熱中症の診断に関しては、
(残り491字 / 全913字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】