日本製薬工業協会は、20日に開催した総会で任期満了に伴う役員改選を行い、新会長に岡田安史・エーザイ代表執行役COOを選出した。記者会見で岡田会長は、革新的新薬創出サイクルを作り出すために、国内にライフサイエンスクラスターを構築する必要があると強調し、一方で、日本人のデータに基づくビッグデータ基盤があること、さらに、イノベーションの成果が適切に評価される薬価制度という3つの基盤が必要だとした。【ライター 設楽幸雄】
岡田会長は、新型コロナウイルスワクチンの開発で日本が後れを取ったことについて、欧米で承認されている3種のワクチンの起源は、ビオンテック(ファイザー)、モデルナ、オックスフォード研究所(アストラゼネカ)で、ベンチャーとアカデミアであることを挙げ、「欧米では、政府の強力なリーダーシップの下で、平時から、産官学によるワクチン開発の基盤が整備、強化されている。平時からの備えの差が出てしまった」との見方を示した。
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