国立がん研究センター(国がん)は7日、子宮頸がんの母親が出産した際に、がん細胞が子どもに移行し、小児肺がんを発症した事例を発表した。こうしたがん細胞の移行は極めてまれだが、その治療には免疫チェックポイント阻害薬が有効となる可能性があると指摘している。【松村秀士】
国がんなどの研究チームは、肺がんの男児2人と、子宮頸がんを発症していたそれぞれの母親のがん細胞について遺伝子解析を実施。正常な組織と比較したところ、男児の肺のがん細胞は、共に母親由来の遺伝情報を持っていることが分かった。
また、男児と母親のがん細胞からはいずれも、子宮頸がんの原因となる同じタイプのヒトパピローマウイルスの遺伝子を検出した。そのため、男児の肺がんは、母親の子宮頸がんが移行して発症したと結論付けた。
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