日本薬剤師会は、4月30日に加藤勝信厚生労働相に提出した要望書の中で、2021年4月の実施が予定されている中間年の薬価改定は行うべきでないとの考えを示した。新型コロナウイルス感染症の拡大で、「薬価調査が適切に行えるとは思えない」としている。中央社会保険医療協議会ではすでに支払側も含めて、「改定実施の有無を含めて議論すべき」との意見がある。緊急事態宣言が5月末まで延長され、薬価調査が実施可能かどうかが現実的な問題となってきた。【ライター 設楽幸雄】
要望書は、新型コロナウイルス感染症による感染拡大の中、患者数減少、処方日数の長期化などで、医薬品流通と医療提供が異常事態に陥っている現状にあるとし、「本年度の薬価調査が適切に行えるとは思えない」と指摘。
そうした状況の中で、「薬局経営に多大な影響がある来年4月の薬価改定は行うべきでない」と、薬価改定の延期を求めた。
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