大塚ホールディングスは、2019年から23年までの第3次中期経営計画を策定した。計画早期の段階で、世界初の適応症となる「アルツハイマー型認知症に伴う行動障害(アジテーション)」に対して、作用機序の異なる2品目を発売する。経口新薬のAVP-786と統合失調症薬「レキサルティ」(ブレクスピプラゾール)への効能追加だ。これらを含め、精神・神経領域で新薬8品目を上市し、同領域の「世界トップクラス」を狙う。23年売上高目標は医療関連事業1兆800億円、全社1兆7000億円。【ライター 設楽幸雄】
樋口達夫社長が5月30日に記者会見し、発表した。AVP-786は、14年に買収して完全子会社化した米アバニア社が米国と欧州で開発を進めている。重水素化したデキストロメトルファンとキニジンを配合した新規化合物で、作用は「NMDA受容体アンタゴニスト/セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害/シグマ1受容体アゴニスト」とされる。
アルツハイマー型認知症患者の多くが、過剰行動、暴言、暴力などの行動障害(アジテーション)を起こすとされる。そのアジテーション症状の改善を狙う。
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