厚生労働省は「最近の医療費の動向、2018年度4-5月号」をまとめた。診療報酬改定直後の概算医療費の伸びは0.8%で、最近では16年度の▲0.4%に次ぐ低い伸びとなった。しかし、入院は1.8%と高めの伸びだ。特に、入院1日当たり医療費は大学病院と公的病院が共に3.0%で、近年にない高い伸びとなっている。【ライター 設楽幸雄】
4-5月の医療費全体としての伸び(0.8%)が16年度のマイナスに次ぐ低さでのスタートとなった中で、入院は1.8%伸び、特に1日当たり医療費では病院全体としても2.4%と高い伸びとなり、さらにその中でも大学病院と公的病院は、3.0%と突出した高さを示した。こうした状況は、最近の医療費の動向の中で特異な印象を与える。
医療費全体としての0.8%増は、14年度以降では16年度の▲0.4%に次ぐ低いものだ。入院の1.8%増も、0.8%に対してはかなり高めだが、入院医療費の伸びとしては14年度と同率で16年度の1.3%に次いで低い。入院外は1.4%増で、上からも下からも中位にある。
入院も入院外も、全体の伸びよりは高いが、最近の動向の中ではそれなりの状態にあると言える。
全体の伸びの低さは、調剤が薬価改定の影響で▲3.1%となっていることが要因だ。
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