厚生労働省は24日、「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施に関する有識者会議」を開催し、次回の取りまとめに向けた総合的な話し合いを行った。委員からは取り組みの主体を国が明確にしないと「譲り合い・押し付け合い」で進まなくなるなどの意見が出された。【齋藤栄子】
これまでの話し合いについて、厚労省は論点を8つに整理した。このうち、「実施主体について」は、市町村による国民健康保険の保健事業が、75歳からは後期高齢者広域連合の保健事業へと制度が変わるため、事業者の分断が課題に挙げられていた。保健師など専門職の配置が少ない広域連合の保健事業よりも、市町村が行う介護保険の介護予防がよりきめ細かいなどの理由から、市町村が主体となって取り組むことが望ましいのではないかとの意見が出ていた=図1=。また、広域的な分析やデータ活用などは広域連合が行い、保健事業そのものは市町村へ委託するなど、役割を設けて連携するという意見がある一方、どの部局が中心になってまとめるのかなどの意見があった。
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