サービス付き高齢者向け住宅協会(サ住協)は5月31日、東京都内で第8回高齢者集合住宅研究大会を開催した。国土交通省の伊藤明子大臣官房審議官が、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)制度の現状について講演し、サ高住の情報提供システムや所得の低い人に配慮した賃貸住宅制度などを紹介した。【大戸豊】
伊藤審議官はサ高住を「高齢期の住まいにおけるベーシックなインフラ」と位置付けつつ、現時点では多様な選択肢を提供する状況にないと言い、今後は在宅支援から看取りまで幅広い形でサービスを提供することが求められるとした。
個々のサ高住のサービスを知るツールとして、4月には高齢者住宅推進機構の「サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム」の運用が始まり、状況把握・生活相談サービスの運営状況、スタッフ体制などが掲載されることになった。
伊藤審議官は、利用者・家族には、さまざまなサ高住があることを理解した上で選んでもらう必要があると言い、システムも「できるだけたくさんの情報が載り、(適切に)選べる状態になっていることが重要」と述べた。
2017年度の「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」では、同システム上で「運営情報」を公開することが補助金要件の一つとされた。
(残り791字 / 全1311字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】