【日本医業経営コンサルタント協会東京都支部 中小病院研究会 外山和也】
「モーレツからビューティフルへ」-。
これは昭和の時代の古いコピーだが、実は今こそが「モーレツ」と決別する時期なのではなかろうか。3・11を契機に日本人の職業観は確実に変化したとも言われる。さらに、安倍晋三首相は「今年2017年は働き方改革の断行の年だ」としている。そして、このコピーを発信した広告業界のガリバー企業は今、大変なことになっている。猛烈に仕事するだけでは寂しい。もっと人間らしく生きよう。今日本人の「働き方」は転換点にあると言えそうだ。
■中小病院には中小病院の戦略がある
大きな病院のように賃金や福利厚生の充実、高度先進医療をアピールして人材争奪戦に勝ち、いい人材を確保することは、中小病院には難しい。そうは言っても、ただ手をこまねいているだけでは人材不足は解決しない。
巧みな人事戦略によってヒト集めに成功している中小病院がある。
この病院は大都市の郊外に立地し、その機能の中心は回復期・療養期の病院である。時代のニーズをいち早くキャッチして従来の人事戦略からの脱却を図り、むしろ中小病院だからこそのフットワークの良さで、ユニークな仕組みを作り上げ、ヒトの引き付けに成功していると言える。
次回配信は2月28日5:00を予定しています
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