政府の未来投資会議が、「医療・介護現場を変革し、国民の将来不安を払拭する」という目標を掲げ、その手段として、人工知能(AI)と遠隔診療を積極的に活用することを打ち出したことから、医療現場に遠隔診療が本格的に導入されるとの期待が高まっている。医療・介護分野でのICT活用は、同会議の下部組織である「構造改革徹底推進会合」が提案した。医師で、同会合副会長の高橋泰・国際医療福祉大大学院教授にインタビューするとともに、現場の最新の動きを追った。【君塚靖】
遠隔診療、エビデンスの集積を優先(2016/09/21)
遠隔診療の鍵は対面「想定」しているか否か(2016/05/20)
新たな遠隔診療の形がここにあった(2016/06/13)
小児科遠隔で“孤独な子育て”変えたい(2016/07/04)
東京都渋谷区神宮前にある、医療法人社団DAP北青山Dクリニック(阿保義久院長)は、1日からパソコンを使った遠隔医療相談を開始した。同クリニックは、下肢静脈瘤レーザー治療を専門にしている。これまでも全国から問い合わせがあり、その中で治療適用となる患者が、来院して「日帰り治療」を受けている。 同クリニックでは自由診療の枠組みの中で、事前に相談料を現金書留か銀行振り込みで受け付け、クリニックの事務担当者と相談日時を調整、前日までに相談者宅のパソコンやスマホなどと、クリニックのパソコンが接続可能かどうかを確認する。相談の当日に相談者は、時間になったらパソコンなどの画面上で医師の相談を受けるというのが一連の流れだ。
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