先月28日、横浜市で軽トラックが集団登校していた児童の列に突っ込み、小学1年生の児童1人が死亡し、そのほか児童8人を含む11人が重軽傷を負うという事故があった。この事故の加害者は87歳の男性で、2013年11月に認知症の検査を受けて異常がなかったとされ、同12月に免許を更新している。この事実だけでいえば、事故と認知症は無縁ということになる。
しかし加害男性は、27日朝に横浜市磯子区の自宅を1人で出て、軽トラックで県内外を走行。事故を起こすまで、ほぼ丸一日、自宅には戻っていない。夜間も軽トラックで移動していたという。逮捕前の聴取では「どうやって事故現場まで行ったのか、よく覚えていない」などと話していたという報道もされている。これらの状況を踏まえれば、この男性には認知症の症状が出現していた可能性が高い。
つまり、数年ごと(ゴールドなら5年ごと!)に行われる免許更新の際の認知症検査の結果など、何も意味をなさないということだ。運転していた当日が、どのような状態であったのかを検証し、事故防止策に結び付けなければ悲惨な事故はなくならない。
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