【吉備国際大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 京極真】
Q. 病院で働いている医師です。 ケアマネジャーとの連携に難しさを感じています。 ケアマネさんは医学的知識が乏しいから、 担当者会議で話し合ってもかみ合わないし、 そのくせ意見書にあれこれ言ってくるので、余計な仕事が増えて 正直、負担なんですよね。 医師とケアマネジャーの連携は、どうすればうまくいきますか。 |
互いの専門性の違いに配慮することが必要です。
その上で、医療と福祉に共通する「状況と目的」を見定め、
共通の目的の達成に向かって協力していきましょう。
■医療と福祉、それは近くて遠い存在
医療と福祉は、いずれも「患者・利用者と家族を支えるため」にあります。この共通の目的で結ばれている両者は本来、とても近い存在です。しかし、いざ連携するとなると、お互いに難しいと感じがちです。信念対立解明アプローチ研究でも、よく遭遇する問題です。
例えば、医師からは、
「ケアマネに振り回される」
「基礎的な医学の知識がないから、やりとりが大変」
「なぜか医師を敵視している人がいて、やりにくい」
といったケースが連携のネックとして挙がります。
他方、ケアマネジャーからは、
「医師に連絡すると、いかにも嫌そうに対応されるので、かかわりづらい」
「疾患しか診ていないと感じるときがある」
「連携するために医師を担当者会議に呼んでも来ない」
などの不満の声が聞かれます。
医療と福祉の間には、こうした信念対立が無数にあります。どうしたら両者はもっとスムーズに連携できるのでしょうか。
次回配信は12月27日5:00を予定しています
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