日本慢性期医療協会はこのほど、2016年度看護力アップ講座を開催した。美原記念病院(群馬県伊勢崎市)の髙橋陽子看護部長は、講演の中で、看護補助者を育て、看護師が専門性のある業務に集中するための組織体制や必要な研修、評価方法などの具体例を示した。【大戸豊】
夜間看護体制の評価に見る急性期病院の行方(2016/6/15)
美原記念病院(189床)では、看護師160人(非常勤を含む)に対し、看護補助職員を64人(同)配置している。
同院では、看護補助者についての規程を定めている。看護補助者の配置を通じ、看護師が専門性を発揮できる体制づくりを目的とし、効率・効果的な運営のために、両者の間で適切な役割分担を行う=表=。
髙橋看護部長資料より(以下同様)
髙橋部長は、「看護の成果を出すためにも、看護師が看護補助者と連携するのは不可欠」と言う。看護師が看護補助者との信頼関係を築けなければ、いわゆる「報・連・相」もままならず、業務に支障を来すと言う。例えば、看護師が忙しそうで、話し掛けられない雰囲気があったりすると、看護補助者も報告をためらい、アクシデントなどにつながるリスクもあると話す。
髙橋部長は、「看護補助者と信頼関係を結べなければ、業務を委譲できず、結果的に看護師自身が一番苦しむことになる」と指摘する。
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