Q.主治医とほかのスタッフで意見が対立するときがあります。 先日は、患者の治療方針をめぐって緩和ケア医との間で 口論が起きました。また病棟でも、主治医と看護師が ベッドコントロールをめぐって意見が対立しました。 こんなふうに主治医とほかのスタッフが信念対立するときは、 どうしたらいいでしょうか。 |
情報量の差があることを前提に、
▽情報を共有する▽文脈(状況・関心)を共有する▽世界観の違いに配慮する-などの対応が役立つでしょう。
■主治医への批判はなぜ生じるのか
信念対立解明アプローチ 研究に取り組んでいると、以下のような主治医への批判をたびたび耳にします。
「疼痛コントロールのコンサルテーションでかかわったけど、主治医の臨床判断がいまいち理解できないんですよね」
「主治医に意見しても全然、聞き入れてくれない。自分の考え方に固執しすぎ!」
「(主治医が)唐突に『延命処置しない』って家族に言っちゃったもんだから、私たち看護サイドはその後、フォローで大変だった」
こうした批判が生じる理由の一つに、 情報量の差への配慮不足 が挙げられます。情報とは、臨床で生じるさまざまな出来事に関する知見です。例えば、患者の主訴や症状、家族構成、日々の様子などが含まれます。こうした情報は臨床判断のよりどころになりますので、そのボリュームに差があると、そのまま臨床判断のズレにつながります。
次回配信は9月2日5:00を予定しています
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