昨年6月、政府の専門調査会がまとめた2025年の必要病床数の推計値は、地域医療構想の策定に向けて動きだしていた関係者の間で波紋を呼んだ。推計値では、大幅な削減が必要とされた自治体がある一方で、神奈川県では約1万床が不足するとされている。病床削減も厳しいが、増床もまた悩ましい課題だ。今年10月の構想策定を目指す、神奈川県の動きを追った。【坂本朝子】
構想は、原則として二次医療圏を単位とする構想区域ごとに策定することとされる。しかし、神奈川県は地域の意向を踏まえ、複数の二次医療圏を持つ横浜市と川崎市は既にある政令指定都市の医療審議会の枠組みを生かすこととし、市単位で地域医療構想調整会議を設置することにした。そのため、二次医療圏は11の地域に分かれているが、地域医療構想調整会議は8つの区域に絞る方針だ。また、横浜については、調整会議だけでなく、構想区域も1つにする方向で調整中という。
神奈川県全体での議論は保健医療計画推進会議で進め、地域の意見聴取は構想区域ごとに設置した地域医療構想調整会議でそれぞれ計6回開催する予定で、既に3回にわたる議論を終えている。
机上のデータと現場の感覚、どう合わせる-リポート・地域医療構想【千葉県】
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