地域に密着する病院は、どのような方法で患者を獲得し、病床稼働率を維持しているのか-。在院日数短縮の動きは年々強まり、2014年度診療報酬改定では、在宅復帰を促す動きがより顕著に見られた。25年に向けた地域包括ケアシステムの構築が課題になる中、地域との結び付きをより強めようとする病院の姿が見えてくる。
在宅復帰率の影響で「施設がライバル」-地域密着型病院の患者獲得策(3)
社会医療法人社団慈生会が運営する等潤病院(東京都足立区、164床)は、年間2500台の救急車を受け入れつつ、法人全体で在宅医療・介護までカバーしている。救急という「入り口」を強化する一方で、患者が在宅に帰りやすいようにしながら、何かあれば病院が受け入れるという「出口」部分も強化してきた。「トータルヘルスケア」を提供し、地域の患者を最期まで支えていく考えだ。【大戸豊】
伊藤雅史理事長は、07年に同法人の理事長に就任してからは、診療体制だけでなく、人事、給与、ICTなど法人内の制度やインフラを一から見直してきた。
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次回配信は4月23日15:00を予定しています
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