【株式会社スターコンサルティンググループ代表取締役　経営コンサルタント　　糠谷和弘】

　なぜ多くの施設が高齢者住宅事業に失敗するのか、前回までは、その理由について知っていただきました。今回からはいよいよ、“成功のポイント”を見ていきましょう。

　弊社では、2012年4月以降だけでも38棟の高齢者住宅の開設をサポートしてきました。その90％以上は、オープンから3か月（90日）以内に満室か、入居率80％以上を達成しています。かなり成功確率の高いノウハウです。自信を持ってお伝えしたいと思います。
　
　開設時には、知っておきたい“2つの基準”があります。

■第1の基準　「90日で満室化」

　私はいつも「90日で満室を目指そう」とクライアントにアドバイスしています。
　これを聞いて、「満室にするなら、90日と言わず、早ければ早いほどいいでしょう」とか、逆に「フリーレント（家賃が免除となる期間）の間に埋めればいいじゃないか」、「銀行の元金据え置き期間が終わるまででいいのでは」と疑問に思う方もいるかもしれません。
　実は、この「90日」は、これまで100を超える施設を手掛けてきた中で得た、「ちょうど良い」期間なのです。

（次回の記事配信は5月20日15：00を予定しています）

（残り2431字 / 全2951字）