【浜寺中央病院院長 日本慢性期医療協会医療連携委員会委員長 井川誠一郎】
3次救急と慢性期病院が連携する「大阪緊急連携ネットワーク」がスタートしてから5年以上が経過した。この間、年100例程度の症例をコンスタントに紹介いただいた。
画期的な成果が開始当初から見られても、それが一時的なものに終わる連携より、地道ではあるが、長く続くほうが連携として成功しているのではないだろうか。そういう意味では、本ネットワーク(参加:3次救急14病院、慢性期36病院)の連携は非常に成功した例であると自負している。
最終回は、このネットワークが継続できている理由を考えてみた。
「転院までの時間短縮」のために、3次救急から慢性期への転院を調整するコーディネーターを置いたほか、要点のみを記載すれば済む「転院依頼申込書」を利用している。また、各慢性期病院の特徴やリハビリスタッフの数や保険外費用負担額なども3次救急病院に示している。そして、前回説明したように31項目の病態について、受け入れ可能かどうかのアンケートを毎年行い、3次救急病院に示している。
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