【済生会熊本病院地域医療連携室室長代行 赤星麻沙子】
前回、医療連携のアライアンスについて、2つのタイプがあるとご説明しました。
タイプAは、状態の安定した軽症患者さんを受け入れていただく連携の形です。急性期以外の病院に入院しても問題のない患者さんなどを想定し、入院後短期(7日以内)で転院する患者さんを受け入れていただけるような病院を対象としています。
タイプBは、急性期治療が終了した後も、急性期に準ずる医療管理が必要な患者さんをお願いするような転院先を対象としています。
今回は、タイプBのアライアンス連携について、「連携会議」「診療技術支援」「当院での共同診療(回診への参加)」という3つの取り組みをご紹介します。
アライアンス連携を行う上で、一番重要なのが連携会議です。皆さんの病院でも連携会議を既に行っているかもしれません。
わたしたちの連携会議は、基本的に当院と転院先とで一対一で行います。その際、転院先の職員の方から患者さんの転帰報告をしていただきます=図=。
わたしたちは、「患者さんのやりとりだけが連携でなく、患者さんのストーリーに責任を持つことが真の連携」と考えています。転帰報告を通じて「転院の時期が適切だったか」「患者さんの転帰が医学的に容認できるものだったか」を確認しています。これは、急性期病院として病床管理を行う上で大変重要なことです。つまり、病床確保のために無理な転院をさせていないか、省みる仕組みと言えます。
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