【日医工医業経営研究所 所長 菊地祐男】
DPC/PDPS (以下、DPCと表記)は、すべての医療行為が包括で評価されるわけではなく、包括評価部分(投薬、注射、検査、1000点以下の処置など)と、出来高評価部分(手術、麻酔、リハビリなど)を加えて診療報酬を請求します。その包括評価部分は、DPC点数(診断群分類ごとの1日当たり包括点数)に入院日数と医療機関別係数を掛けて算出します。今回は、その「医療機関別係数」に注目します。
現在の医療機関別係数は4種類あります。2012年3月までは“調整係数”がありました。これはDPC対象病院となり、診療報酬請求に包括評価が導入されても、出来高評価時の収入を保証するための係数でした。03年のDPC導入から、ほぼ10年が経過し、疾患別点数のばらつきが縮小してきたこと、また激変緩和について一定の役割を終えた後に廃止する議論があったことなどから、段階的に廃止することになりました。
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