【有限会社わくわくコーポレーション・メディカル広報センター代表 四元重美】
基本的に医療とは、必要に迫られて受診する患者を待つという“受け身型”事業だ。前回も指摘した通り、こうした事業にとって重要なポイントは、「いざ必要になったときに選択してもらうための情報提供」だ。中でも効果を期待できるのが、医療講演会などのイベント。 地域社会(Society) とのかかわりを深める意味でも、医療機関にとってのインパクトは大きい。
院内での開催だけでなく、公的施設を借りての市民公開講座や高齢者の集会施設、温泉施設などでの出前講座も喜ばれる。対象は地域住民、患者・家族会や連携先の医療機関など、さまざまだ。医療保険・介護保険財政の逼迫から、行政とのタイアップイベントも有効と考える。
ある整形外科病院では、地域活動を担うための組織としてNPO法人を立ち上げた。このNPO法人は、職員の自主性を育てる意味合いも兼ねており、地域や行政、あるいは企業と連携を図りながら、健康セミナーやレクリエーションなどを定期的に開催、多くの市民らが参加している。病院には、実に多くの職種とスタッフが存在しているので、こうしたマンパワーが生かしやすいだろう。
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