【倉敷中央病院地域医療連携室室長 十河浩史】
2000年ごろから医療機関の機能分化を実践する地域連携の活動は全国的に盛んになりましたが、連携の目的や内容については、患者・家族はもとより、一般の市民にはいまだ十分な理解が得られていないのが現状です。限られた医療資源を有効に使用するためにも、国全体で取り組むべき施策であるにもかかわらず、国や行政からの広報が不足していることが一因であると考えます。
医療機関の広報活動は、各施設がそれぞれ行うのが主流ですが、集患目的のものが多く、機能分化についての内容はまだまだ不十分です。
マーケティングの4P・4C※では、提供側の視点はプロモーション(Promotion)であり、顧客側の視点はコミュニケーションとなります。集患はプロモーションの意味合いが強く、地域連携の質評価プロジェクトでは、広報関連業務=コミュニケーションに重きを置いて考えています。
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