【久里浜医療センター臨床心理士 三原聡子/医師 中山秀紀/院長 樋口進】
久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)のネット依存専門治療外来には、日本全国から毎日、次のような相談が寄せられています。
「自分は高校時代からオンラインゲームにはまり、不本意な大学へ入学して、ますますゲームにはまり、大学を中退した。以降、実家にこもって1日16時間オンラインゲームを続けて10年がたち、30歳を過ぎた。最近になって、親が亡くなった後の生活を考えるようになったが、バイト経験もなく、履歴書に空白が多過ぎて就職活動ができない」
「自分は40代だが、家に帰るとオンライン小説とブログを読み続けてしまってどうしても止まらず、遅刻したり、就業中に居眠りしたりして、上司から注意された」
「65歳のしゅうとが、ここ1年で、500万円をネットにつぎ込んでいる。初めは出会い系サイトだったが、そこで損した分を取り戻そうと、今度は徐々に金もうけの話にだまされている様子である」
どの問題も、はまっている本人にとってもご家族にとっても深刻なものばかりです。しかし、ネット依存はこころの病なのでしょうか?
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