【京都医療センター・WHO糖尿病協力センター長 河野茂夫】
わたしは医師になって約30年となりましたが、この間、専門の糖尿病での診療内容も大きく変わってきました。昔なら、われわれは血糖だけを主に制御すればよかったのですが、今や進行した糖尿病合併症を有する患者さんが増加し、合併症への適切な対応が求められる時代になりました。合併症でも網膜症なら眼科、腎症なら腎臓内科、心血管病変なら循環器内科と担当診療科は決まっているので、特に患者さんを紹介する際に迷うことはありません。しかしながら、今回のテーマの糖尿病足潰瘍や壊疽の診療やフットケアは、専門の担当診療科がわが国では、はっきりしていません。その問題点を解消して対応するのが、「フットセンター外来」を開設した目的です。
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