【多摩大学医療・介護ソリューション研究所フェロー 石井富美】
■実績評価への活用
これまで自院のDPCデータを活用する方法を紹介しました。今回は厚生労働省が公開しているデータを活用し、他の病院と比較する方法を紹介します。
厚労省はDPC/PDPSの対象病院と準備病院が毎年提出するデータを基に、DPC導入の影響評価に関する調査を行っています。これは、中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織(DPC評価分科会)が行っている調査で、診断群分類の妥当性の検証や診療内容の変化などを評価するための基礎資料を収集することを目的としています。
「DPC導入の影響評価に関する調査」
エクセルデータには病院名も記載されており、近隣病院との比較やベンチマークの対象にしたい病院との比較ができます。ベンチマークとは、目標とするモデルと比較することで、自分たちに足りないところを確認したり、目標に到達するための手法(プラクティス)を学んだりしていくことです。単なる平均値との比較ではありませんので、目指すべき姿が明確になっていなければ、ベンチマークはできないのです。
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