厚生労働省は8日、介護情報を利用者本人や介護事業所、市町村などで共有する「介護情報基盤」を2026年4月1日に施行する案を社会保障審議会の部会に示した。また、その情報基盤に格納された被保険者の資格情報を活用することで、65歳に到達した際の被保険者証の一斉送付や要介護認定手続きでの送付・記載・返付、サービス利用時での被保険者証などの提示をペーパーレス化する方針も提案した。【松村秀士】
介護情報基盤は、利用者本人や介護事業所、居宅介護支援事業所、市町村、医療機関が介護情報を共有・活用できるシステム。それが整備されれば、今まで紙を使ってアナログでやりとりしていた情報を電子で共有できるようになり、職員の負担軽減や情報共有の迅速化が図られる見通し。
また、介護情報基盤に蓄積された情報を今後活用することにより、事業所間や多職種間の連携の強化や本人の状態に合った適切なケアの提供など介護サービスの質の向上につながることも期待されている。
政府の医療DX推進本部が23年6月に決定した工程表では、その情報基盤を26年度から全国で実施していく方針が示されていたが、厚生労働省は8日の介護保険部会で、具体的な施行時期を26年4月1日とするスケジュール案を提示した。
施行に向けて、国はシステム設計や事業者への支援策の構築、自治体システム改修の支援、早急な情報提供を行う。一方、介護事業所では
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