財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の増田寛也・財政制度分科会長代理は5日の記者会見で、2024年度の診療報酬改定について「(財政審の)建議が十分に反映されたわけでは必ずしもなかったが、ある程度の考え方は反映された」と一定の評価をした。また、財務省独自の機動的調査を踏まえた議論を引き続き行う考えも示した。【松村秀士】
財政審は23年11月20日にまとめた提言(秋の建議)で、約2.2万の医療法人を対象に財務省が行った機動的調査の結果を基に診療所の経営状況が「極めて良好」だと指摘。その上で、24年度改定では診療所への報酬単価を5.5%程度引き下げるなど本体をマイナス改定にするべきだと主張した。
12月20日に行われた閣僚折衝では、24年度の診療報酬の改定率について医療行為の対価に当たる本体部分をプラス0.88%とし、薬価・材料価格を計1.00%引き下げることで決着した。本体プラスのうち、0.61%を看護職員らの賃上げに、食材費などの高騰への対応には0.06%をそれぞれ充てる。
また、24年度改定では地域の「かかりつけ医」の計画的な管理を評価する特定疾患療養管理料の対象疾患から糖尿病や脂質異常症、高血圧を除外する。加えて、生活習慣病管理料と
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