厚生労働省保険局の眞鍋馨医療課長は19日、大阪市内で開かれた日本慢性期医療学会のシンポジウムで、看護配置が手厚い急性期病棟に搬送される高齢な救急患者の中に、高度な医療を必ずしも必要としない患者が一定程度含まれることを指摘し、医療資源の投入の適正化を検討する必要があるという認識を示した。【兼松昭夫】
中央社会保険医療協議会の「入院・外来医療等の調査・評価分科会」が行った分析では、誤嚥性肺炎や尿路感染症で急性期一般入院料1に入院している患者は、医療資源の投入量がほかの疾患に比べて低いことなどが分かっている。
ただ、手厚い医療が必要な患者もいるため、眞鍋氏は重症度を見極める「トリアージ」の必要性も強調した。
2021年度に介護施設から入院した66万人の7割超は、看護配置が手厚い急性期一般入院料の病棟で受け入れていたことが分かっている。高齢化の進展に伴い、医療と介護の双方を必要とする高齢者の入院は、今後も増える見通し。
そうした中で急性期病院の機能を維持するため、24年度の診療報酬改定に向けた中央社会保険医療協議会の議論では、
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