【元松阪市民病院 総合企画室 世古口 務】
公立病院の赤字の原因の1つに医療コンサルタント会社の問題があるように思います。今回は公立病院における医療コンサルタント会社の依存について説明します。病院の開設主体別に医療コンサルタント会社への依存の割合を見てみました=グラフ1=。
自治体病院の医療コンサルタント会社への委託率は、国立系病院を除くとその他の公的病院、医療法人病院に比して高くなっております。DPC区分別に見ると、DPCを導入している病院ではDPC準備病院や出来高病院に比して医療コンサルタント会社への委託「あり」の割合が高くなっています=グラフ2=。
これはDPCを導入している病院では、経営に関する意識が高く、DPCのデータを基にいろいろ分析する必要があり、さらに今後の医療の方向性を見極めていくためにも医療コンサルタント会社の力を借りることが必要と考えているからなのではないでしょうか。
現状では医療コンサルタント会社にお願いしている経営管理に関する内容はさまざまですが、グラフ3のような内容が主なものです。
病院の経営管理に関する内容によっては、医療コンサルタント会社にお願いした方が効率の良いものもあると思いますが、基本的には自院の状況、地域の状況も十分に把握している自院のスタッフで分析するのが良いと思います。
公立病院で医療コンサルタント会社に依存している割合が高い理由をまとめてみました。
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次回配信は11月10日5:00を予定しています
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