認知症基本法が施行されるのに先立って、認知症の研究者らの意見を聴いて政策に反映させる政府の実現会議が27日初会合を開き、岸田文雄首相は、年内に薬価収載されるアルツハイマー型認知症の新たな治療薬「レカネマブ」へのアクセスや投与後のモニタリングを確保するため、医療提供体制と検査体制の整備を検討するよう武見敬三厚生労働相に指示した。【兼松昭夫】
レカネマブは、脳にたまる原因物質を取り除くことでアルツハイマー型認知症の進行を遅らせる新薬で、軽度の認知症などが対象。岸田首相は「画期的な新薬で、認知症の治療は新たな時代を迎えた」と評価した。
その上で、国民皆保険の持続性を維持しながら新薬の開発を促すため、高額医薬品への対応策を、薬価制度の改革を含めて検討することも武見厚労相に指示した。
政府が立ち上げたのは、認知症の研究者や当事者とその家族ら8人による「認知症と向き合う『幸齢社会』実現会議」。
岸田首相が議長を務め、月1回程度会合を開く見通し。年内に意見を取りまとめる。
実現会議の立ち上げは、
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