2021年度の介護報酬改定で個室ユニット型施設の定員の上限が見直されたものの、それを踏まえた定員11人以上のユニットの設置が介護老人福祉施設(特養)や介護老人保健施設(老健)で進んでいないとする調査研究事業の結果を厚生労働省が21日、社会保障審議会・介護給付費分科会の委員会に示した。【松村秀士】
21年度の報酬改定では、施設系サービスなどでの個室ユニット型施設の定員を、それまでの1ユニット当たり「おおむね10人以下としなければならない」から「原則としておおむね10人以下とし、15人を超えないもの」に見直した。
また、従来型とユニット型を併設する場合、入所者の処遇に支障がなければ介護職員や看護職員を双方で兼務できるようにした。
こうした見直しの影響を把握するため、厚労省が介護施設などを対象に調査研究事業を実施。紙媒体での回答(郵送)を7月27日までに、ウェブでの回答を8月25日にそれぞれ締め切り、集計した。
調査結果によると、定員11人以上のユニットを設置している特養(116施設)と老健(18施設)のうち、21年度の報酬改定を「踏まえた」と答えたのは特養で16.4%、老健では5.6%にとどまった。
定員11人以上のユニットを設置した理由では(複数回答)、
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