厚生労働省は21日、介護事業者に義務付けられたBCP(事業継続計画) の策定について、職員10人未満の小規模な事業所の約2割が未着手だとする調査研究の結果を明らかにした。介護事業者のBCPは2021年度の介護報酬改定の際に基準省令で感染症編と自然災害編の策定が義務付けられており、経過措置の期間が24年3月31日に終了する。
この調査は、21年度の介護報酬改定の効果を検証し、次の改定に向けた検討資料にするために行われた。21日に開かれた介護給付費分科会の介護報酬改定検証・研究委員会で結果の報告があった。
BCPの策定状況について、事業所の規模を定めずに尋ねた調査では、「感染症BCP」については「策定完了」が29.3%、「策定中」が54.6%で、「未策定(未着手)」が15.6%だった。また、「自然災害BCP」では「策定完了」26.8%、「策定中」54.9%、「未策定(未着手)」17.1%だった。
事業所の職員数別では、「策定完了」か「策定中」と回答した事業所の割合は、「50人以上」では感染症・自然災害共に9割以上を占めた。一方、「1-9人」(10人未満)の小規模な事業所では、感染症BCPが未着手だという回答が19.4%、自然災害BCPでは20.8%と、どちらもほぼ2割を占めた。サービス別では、「訪問介護」
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