2023年版の厚生労働白書が1日、閣議で報告され、新型コロナウイルス感染症の影響による人々の交流の希薄化や、制度の狭間にあるひきこもりやヤングケアラー、医療・介護サービスを拒否するなどして社会から孤立する「セルフ・ネグレクト」といった問題の表面化を指摘した。制度の垣根を超えた支援を行い、「地域共生社会」の実現を目指す姿勢を打ち出している。
23年版の白書は「つながり・支え合いのある地域共生社会」がテーマ。人々がつながりを持ちながら安心して生活を送ることができる社会の実現に向けて、▽高齢や障害といった相談者の属性を問わない包括的な支援の推進▽潜在的な支援の必要性を早期に発見するため申請を待つ受動型から能動型への転換▽外出が困難な人も自宅にいながら他者とつながりを持てるようなデジタル活用-などを進める必要性を挙げている。
白書では介護保険制度について、今後高齢化がさらに進展し、生産年齢人口の急速な減少が見込まれるため一層重要となっていくものと考えられると指摘。老後の生活の安心を支えるために
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