単身高齢者や障害者、生活困窮者といった住まいの確保が難しい人たち(住宅確保要配慮者)への対応を話し合う検討会が開かれ、借り主が死亡した後に残される家財道具(残置物)の処理費用の負担の重さに苦慮する貸し主が多く、物件の供給面で課題があることが指摘された。【大月えり奈】
住宅確保要配慮者を巡っては、今後、単身高齢世帯が増加する見込みであることや、コロナ禍で住まいが不安定な状況に陥りやすい人が多いことが浮き彫りになったことなどを踏まえ、住宅政策と見守りなど福祉政策を一体化させた支援の在り方を検討していく必要がある。
政府が6月16日に閣議決定した「骨太方針2023」でも、共生・共助社会づくりに向けて、生活困窮者自立支援制度や住宅セーフティネット制度などの住まい支援の強化を図り、入居後の総合的な生活支援を検討する方針が示された。
こうした状況の下、介護、福祉、住宅など関連分野を含む厚生労働省、国土交通省、法務省の3省が合同で「住宅確保要配慮者に対する居住支援機能等のあり方に関する検討会」を設置し、3日に初会合が開かれた。
初会合では、不動産や支援団体、自治体の関係者などの委員が現状や課題について話し合った。その中で、
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