政府は16日の臨時閣議で、経済財政運営と改革の基本方針「骨太方針2023」を決定した。持ち越しになっていた少子化対策の抜本強化では、2024年度から3年間に「こども・子育て支援加速化プラン」(加速化プラン)を実質的な追加負担を求めずに進めるため、歳出改革に伴う社会保険の負担軽減の効果を活用することを明記した。【兼松昭夫】
一方、24年度に行われる診療報酬と介護報酬、障害福祉サービス等報酬の同時改定では、物価高騰・賃金上昇や人材確保などのほか、患者・利用者の負担を抑えるのに「必要な対応」を取り、医療や介護現場と患者・利用者の双方に配慮する。
少子化対策の加速化プランの財源を確保するため、政府は、社会保障の制度改革や歳出の見直し、既定予算の活用を先行させ、それで足りない分を新たに創設する支援金で賄う方針。支援金の財源に何を充てるかは年末の予算編成の過程で決める。
また、社会保障制度の改革や歳出の見直しなどを確実に進めるため、改革工程表を作る。
岸田文雄首相は、この日開かれた経済財政諮問会議と新しい資本主義実現会議の合同会議で、「本日取りまとめた政策方針に基づき、予算編成や制度改正の具体化を進め、速やかに実行し、国民全体が将来に明るい希望を持てる経済社会をつくって参りたい」と述べた。
■コロナの公費支援、段階的に移行
骨太方針は、
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