14日に開かれた中央社会保険医療協議会の総会で、診療側の池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)は病棟での薬剤師のニーズがあるものの働き手が不足しているのは薬局の薬剤師と比べて給与が低いからだとし、病棟薬剤師の処遇が改善されるよう2024年度の診療報酬改定で何らかの手当てをする必要があると主張した。支払側の委員からは、22年10月に新設された「看護職員処遇改善評価料」の対象となる職種に薬剤師も加えることを検討すべきだとの意見が出た。【松村秀士】
厚労省が示した調査結果によると、所属している診療科で業務の負担軽減策を実施していると回答した2,400人の医師に具体策を聞いたところ(複数回答)、最も多かったのが「薬剤師による投薬に係る患者への説明」(全体の47%)で、次に「薬剤師による患者の服薬状況、副作用等に関する情報収集と医師への情報提供」(44%)も多かった。
また、患者からの情報収集や、医師への処方や服薬計画の提案などについて、8割以上の医師が病棟薬剤師の配置によって業務負担の軽減や医療の質の向上に「効果がある」「どちらかといえば効果がある」と回答した。
こうしたデータを基に、14日の総会では「働き方改革の推進」などをテーマに議論し、池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)が「医師の働き方改革の有効な手段の1つは薬剤師の活用だ」と強調した。ただ、
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