政府の規制改革推進会議は、医療データの標準化を進めるため医療機関に診療報酬などのインセンティブを付与することを5月末ごろの答申に盛り込めないか、厚生労働省と調整する。質が確保された大量の医療データを研究者らが円滑に特定して利用しやすくするのが狙い。【松村秀士】
病名や薬剤などの医療データを地域の医療機関や介護施設と適切に共有することで患者への適切な診療やケアが可能になるほか、医療資源の最適な配分や医療費の適正化などにデータを利用することで持続可能な社会保障制度の整備に役立てられると期待されている。
ただ、それらのデータは医療機関などに分散しているため、研究者や製薬企業は二次利用の際に必要な情報を手探りで特定し、患者と個別に交渉して利用しているのが現状だ。
米国では診療報酬による誘導で急性期病院の約94%、開業医の約80%が医療データの標準化を既に達成している。しかし、日本には医療機関がデータの標準化を進めてもインセンティブがない。
こうした状況を踏まえて内閣府の規制改革推進室は15日、
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