現在の介護報酬制度では自立支援・重度化防止の取り組みへの評価が不十分だとして、財務省は11日に開かれた財政制度等審議会の分科会で、利用者が介護サービスによってもたらされた状態変化(在宅復帰)などの成果を表す「アウトカム指標」を重視した枠組みにすることを提案した。【大月えり奈】
介護保険法では、要介護者がそれぞれの能力に応じて自立した日常生活を営むことができるよう介護サービスを行うと定めている。しかし財務省は、11日に開かれた財政制度等審議会の分科会で、現在の介護報酬の制度では要介護度が進むにつれて報酬が高くなる一方で自立支援や重度化防止に関する取り組みへの評価が不十分だと指摘した。
分科会で示された2023年3月の厚生労働省の報告書によると、ケアマネジメントでは要介護3、4、5の基本報酬(約1,398単位/月)は要支援1、2(約438単位/月)の3.2倍となっているが、実際の利用者1人あたりの1カ月間の労働時間で見ると、
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