革新的医薬品の国内市場への迅速な導入や医薬品の安定供給について、薬価制度や流通、産業構造など幅広い観点から考える厚生労働省の検討会が報告書の骨子案をまとめた。柱は、「供給不安」「ドラッグ・ラグ増加、ドラッグ・ロスの発生の懸念」「創薬力の低下」「サプライチェーン・流通取引の課題」-の4項目。それぞれ現状での問題点と対策例を整理している骨子案のポイントを説明する。【ライター 設楽幸雄】
骨子案は、「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」が27日、まとめた。この検討会は、2022年8月に設置。医薬品問題全般にわたる議論の場が設置されたのは初めてとなる。
■供給不安、後発品の産業構造などで対応策
医薬品の供給不安については、主に後発品市場で生じていることを確認した。供給不安を引き起こしたメーカー不祥事の背景に、企業数が多いことや1社当たり品目数が多いことで起こる過当競争があると指摘。企業数と1社当たり品目数の適正化、企業情報の可視化などを挙げ、後発品産業のあるべき姿と実現の具体策を検討する会議体を新たに設置することを求めた。
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