厚生労働省は14日、医療提供体制の確保に関する基本方針の見直し案を公表し、それへの意見募集を始めた。新興感染症の発生・まん延に通常の医療と両立しながら対応できる体制を確保するため、地域内での役割分担を平時から確認し、病床確保などに関する医療機関との協定締結を進めるよう都道府県に求める内容。20日まで意見を受け付ける。【兼松昭夫】
医療提供体制を地域の実情に応じて確保するため、都道府県は国の基本方針に沿って医療計画を作る。
2024年度に始まる第8次医療計画(29年度まで)に向けて厚労省は基本方針を3月に一部改正したが、都道府県が新たに記載する「新興感染症発生・まん延時」への対応は積み残しになっていた。
感染症法に基づいて作る「予防計画」の見直しなどと整合性を担保する必要があったためで、省内の検討会が3月に取りまとめた意見を踏まえ、改めて見直し案をまとめた。
それによると、新興感染症に対応するための医療提供体制は、新型コロナウイルス感染症への対応を念頭に、これまでの実績で最大規模の体制整備を目指す。そのため、診療報酬の減収分を補償する「流行初期医療確保措置」の対象になる医療機関を確保するなど、平時から準備を進めるよう都道府県に求めた。
また、新興感染症の発生以降の対応に関しては、
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