【国際医療福祉大学大学院 医療福祉経営専攻 教授 石山麗子】
介護支援専門員法定研修は、2024年4月から新しくなる。法定研修は、全国の介護支援専門員が標準的に身に付けていなければならない知識と技術を修得、再確認するものであるが、社会の変化や要請に伴って、備えるべき標準的水準は変化するため改定が行われる。今回の改定のポイントをカリキュラム改定の会議の一委員であった視点から解説する。
1つ目は、適切なケアマネジメント手法が導入されたことである。介護支援専門員の法定研修6課程のうち、主任介護支援専門員研修以外の5課程に導入された。導入といっても適切なケアマネジメント手法という科目が1科目増えるわけではない。適切なケアマネジメント手法は、6科目から構成される=表=。専門IIでは実に全体の1/2をこの手法が占める。適切なケアマネジメント手法は、これからの高齢領域におけるケアマネジメントの基本的な手法であり、ケアマネジャーの共通言語、共有知となる。この手法を丁寧に実践すれば、今まで以上に丁寧なアセスメントを行え、より具体的な情報連携によりチームケアは活発化し、利用者のQOL向上に貢献できる可能性がある。そのことは既に行われている実践研修から見えている。そのため医療・介護の多職種の団体が研修会を設け、行政も一緒になって推進している地域も出てきた。 (残り1322字 / 全1963字) 次回配信は4月ごろを予定しています
2つ目は、難病ケアマネジメントである。介護保険制度の対象に難病は含まれているが、これまでの介護支援専門員研修に「難病」はなかった。私は、
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