規制改革推進会議の医療・介護・感染症対策ワーキング・グループ(WG)は13日、医師と看護師のタスク・シェア(業務の共有)の推進策を医療団体からヒアリングし、日本医師会は、日本看護協会が主張する「ナース・プラクティショナー」の制度化ではなく、特定行為研修の推進など従来の枠組みをベースに対応するべきだとの認識を示した。【兼松昭夫】
内閣府の規制改革推進室によると、日看協の意見も聴きながらWGで引き続き対応を議論する。
ナース・プラクティショナー制度は、医師の指示を待たず看護師が自分の判断で一定の診断や治療を行う仕組み。従来の業務範囲を超える看護の資格として米国やカナダ、豪州などで制度化されているが、日本にはない。
日看協が2019年に行った実態調査では、424カ所の訪問看護ステーションの70.3%が、医師の指示を得られずに患者の症状が悪化したことがあると答えた。このためWGが22年11月に行ったヒアリングで日看協は、医師の指示なしに診断や治療を行えない特定行為研修制度でもタイムリーな医療ニーズに対応するのは困難だとし、ナース・プラクティショナーの制度化を主張した経緯がある。
これに対して日医は13日のヒアリングで、
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