中央社会保険医療協議会の薬価専門部会は8日、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」の薬価算定の取り扱いを巡り製薬団体からヒアリングを行い、市場規模が年1,500億円超になると見込まれる医薬品の薬価を引き下げて調整するルールが適用されることへの懸念を3団体がそろって表明した。【兼松昭夫】
日本製薬団体連合会(日薬連)の眞鍋淳会長は、その中で、「高額医薬品への対応自体は国民皆保険の持続性に必要な措置で、否定するものではないが、このルールの対象として感染症治療薬が選定されたことには大変な違和感がある」と述べた。
感染症治療薬の開発や生産では、感染の規模などをあらかじめ予測して計画を立てるのが難しい上に、流行の状況にかかわらず一定量を生産する必要があるなど、ビジネスとして成立させるのが困難なため。
市場規模が年1,500億円超になることが見込まれる「高額医薬品」が承認された場合は、
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